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ビックリ!ドラッグストアで店員さんに話しかけられた!

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サプリメントマイスター
健康食品コーディネーター

突然声をかけられる

 先日、人と待ち合わせをしたのだが、集合時間の30分ほど前に着いてしまった。周りを見渡すと大手ドラッグストアチェーンの店舗が目に入ったので立ち寄ってみた。特に必要なものはなく、どのようなサプリメントが販売されているのか市場調査目的でドラッグストアに立ち寄ることは珍しくない。月に2.3度は市場調査目的で立ち寄る。

 入り口付近のサプリメントの商品棚を眺める。一番目につく商品の前に立ち、商品を手に取らず、ポップや化粧箱をチェック。グラボノイドと還元型コエンザイムQ10などが配合されたダイエット系商品で、約一か月分でお値段は5,000円くらい。

「ドラッグストアで5,000円もする商品が売れるのかなー?」

などと思いつつ、店の奥の棚に移動。すると先ほど見ていたダイエット系商品が、約10日分とアルミパウチ袋に小分けされた形で販売されていた。お値段も2,000円以下で、その商品を試すのであればまずは10日分からスタートしたらどうですか、というメーカーの考えだろう。

 今度は商品を手に取ってチェックしていると突然

「そちらの商品、先ほどもあちらでご覧になっていましたよね。ご興味ございますか?」

と声をかけられた。

声の主は…

 ドラッグストアに買い物、市場調査目的で何百回と行っているが、声をかけられたことなど一度もない。恐る恐る声のする方を見ると、上着だけ白衣を着た店員さんと思しき人がこちらを向いて立っていた。まだ30歳にも満たないと思われる男性だった。

 店に入ってきて、同じ商品の前で立ち止まった私の行動を見て、その商品に興味があると判断し、グッドタイミングで話しかけてきたのだ。

 買うつもりはないので、適当に話をして帰ろうと思い

「この商品は機能性表示食品ですか?」

と当たり障りのない問いかけをしたところ

「こちらの商品は機能性表示食品ではございません。確かにグラボノイドも還元型コエンザイムQ10も機能性表示食品の原料となりますが、こちらの商品は機能性表示食品として登録されておりません。もしグラボノイドの機能性表示食品をご希望でしたらこちらの商品となります。」

と別の商品を持ってきた。素晴らしい。ほぼ完璧な対応ではないか。

素性を明かし、情報交換

 適当に会話して帰ろうと思っていたが、あまりにも一生懸命説明してくれるので、買わないのに申し訳ないという気持ちと、何故この店員さんはサプリメントに詳しいのだろうと興味がわき、素性を明かすことにした。

「すみません。実は私、お客じゃないんです。市場調査目的でお店に来ました。」

と言いながらNPOの名刺を渡したが、嫌な顔もしなかったので、情報交換をさせてもらった。

 ドラッグストアで、たまに〇〇製薬さんなどメーカーの方が店頭に立ち、自社商品を説明しているのを目にするので

「お店の方ですか?メーカーの方ですか?」

と質問してみると

「お店の人間です。」

 確かに胸のプレートを見ると登録販売者と書いてある。

「登録販売者の方は薬の勉強はしますが、サプリメントの勉強はほとんどしないのでは?」

「確かにそうですが、私は学校でサプリメントの勉強もしましたし、今の会社でも結構サプリメントの勉強をしますよ。」

「今、説明していただいたグラボノイドの商品もそうですが、DHAやEPAなど同じ成分なのに機能性表示食品の商品があったり、そうでなかったり、消費者に分かりづらくないですか?」

「その通りです。機能性表示食品の場合、含有量が決められてますが、一般のサプリメントの場合、含有量が自由なので少量しか含まれない場合もあります。」

「ドラッグストアでは、あまりサプリメントに力を入れていないと思っていたので、ここまで詳しく説明してくれるとは思っていませんでした。」

「他社さんはどうか分かりませんが、当社のお店では、スタッフがサプリメントの説明ができるように力を入れていますよ。」

店頭でのサプリメントの理想的な販売方法

 当NPOは主に、健康食品コーディネーターとサプリメントマイスターという2つの資格を習得するためのサポートをしている。一般の消費者の方が、自分や家族などが使用しているサプリメントの知識を持ってもらうことも目的の一つだが、その大きな目的は、正に今回の店員さんのように、消費者の方に正しい情報を伝えられる人を増やすことだ。

 ネットやテレビと違い、店頭では直接お客様と会話ができる。お客様にしっかり説明できるかできないかで売上は変わる。ドラッグストアでは、サプリメントに人員を割くほど儲けがないと会社は判断するかもしれない。しかしその地道な努力がお客様を呼び、定着させると思うし、何よりお客様の健康、美容に寄与するはずだ。

 今回の店員さんも言っていた。

「特にサプリメントはお客様に納得して買ってもらいたい。そうすればお客様も喜んでくれる。次回も購入しに来店してもらえるかもしれない。その時、薬など他の商品もついでに買っていってくれるかも知れない。」

 お客様を思いやった店頭でのサプリメントの理想的な販売方法だと思う。

 今回買い物をしなかったが、これからはドラッグストアで何か買うときは、極力、このサプリメントにもしっかり対応できる赤い看板のドラッグストアにしようと思っている。

<筆者>NPO法人日本健康食品科学アカデミー 滝浪 周

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